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バイエルン国立歌劇場今シーズン最後の舞台


第13回マンデー・コンサート キリル・ペトレンコとバイエルン管弦楽団 ⒸWilfried Hösl

第4回マンデー・コンサート ヨナス・カウフマンとヘルムート・ドイチュ ⒸWilfried Hösl

第4回マンデー・コンサート ヨナス・カウフマン ⒸWilfried Hösl

  バイエルン国立歌劇場は、コロナ感染拡大防止のために3月11日に扉を閉じた。それからは、空っぽの歌劇場で毎週月曜日の『マンデー・コンサート』をはじめとして40回もの室内楽、歌曲、バレエ・ソロでのコンサートを催し、世界中の音楽ファンに届けた。その他、子供向けのコンサートもやったし、衣装部がマスクを製造して寄付したり、オーケストラ団員が老人ホームを訪問したりして、コミュニティとの繋がりを保ってきた。また、歌劇場と契約がないフリーランスの歌手や器楽演奏家のための募金活動も盛んに行った。
 歌劇場が夏季休暇に入る前日の6月29日、第13回マンデー・コンサート(注)があった。キリル・ペトレンコの指揮でバイエルン国立管弦楽団によるシェーンベルク、ストラヴィンスキー、R・シュトラウスの楽曲と、ヨナス・カウフマンによるマーラーの歌曲集「さまよう若人の歌」が演奏された。カウフマンは第4回マンデー・コンサートにも出演し、シューマン作「詩人の恋」を頗る感動的に歌っている。その時とは異なり、歌い終わった時のカウフマンの顔には微笑みが広がった。なぜなら、この最後のコンサートには100人限定で聴衆がいて、拍手とブラボーで答えてくれたからだった。

(注) https://operlive.de/montagskonzert13/
8月1日午後6時59分まで視聴可能。

文/伊藤澄子 *本誌ニューヨーク便り連載中